モンゴルでeSIM、という検索をしたあなたは、おそらくウランバートルの気温と、子供のiPadの充電残量の両方を頭の中で計算しているところでしょう。結論から言います。モンゴルにはeSIMはありますし、家族4人で5日間なら、1回線のテザリングで十分足ります。ただし、ゴビ砂漠では圏外になる時間が必ずあります。それは物理SIMでも同じで、むしろeSIMならウランバートルに戻った瞬間に自動で復帰します。
モンゴルはドコモのパケット定額で足りるか?
羽田を出る前に、ドコモの海外パケット定額の案内が届きます。1日あたりの上限があるあれです。モンゴルは対象国に入っていますが、家族4人それぞれの端末に契約を適用すると、5日間でかなりの金額になります。しかも子供のiPadにはドコモのSIMが入っていないことがほとんどで、結局テザリングで回すことになります。

つまり、ドコモの定額を家族分買うのは、最初から無駄が出る設計なのです。Cellesimのように1回線を共有するeSIMなら、家族全員が同じデータプールを使えます。ソフトバンクのeSIM比較記事でも同じ結論を書きましたが、複数台を同時に動かすなら、テザリング前提の1回線が最適解です。
家族4人で必要なデータ量はどのくらいか?
子供が2人いて、長距離移動の車内でDisney+を観る。うちは4歳と9歳で、9歳のほうは「モアナと伝説の海2」を3回観ます。1時間の動画を標準画質で観ると、だいたい1GBです。1日2時間なら2GB。7歳の子はYouTube Kidsで「しまじろう」系を流しっぱなしにするので、さらに1GB。
大人のほうはGoogleマップ、LINE、Instagram、たまにFacebookグループの承認作業。これは1日1GBも使いません。合計すると、1日3GBから4GBあれば家族全員が満足します。5日間なら15GBから20GB。
| 利用シーン | 1日あたりの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| Disney+ 標準画質 | 1GB / 1時間 | 2時間で2GB |
| YouTube Kids | 0.5GB / 1時間 | バックグラウンド再生に注意 |
| Googleマップ+LINE | 0.3GB | オフラインマップ併用で減らせる |
| テザリング中のiPad | +0.5GB | 自動アップデートは機内モードで遮断 |
20GBのプランを1回線持つ。これが家族4人でモンゴルに行くときの、私の答えです。海外パケット定額と比べるまでもなく、費用は3分の1以下に収まります。
ウランバートル市内の通信速度は実際どうか?
ウランバートルは、思っているよりずっと都会です。スフバートル広場の周辺はLTEが安定していて、Instagramのストーリーも普通に上がります。ただし、建物が密集する中華街やナランタル地区の一部では、速度が落ちることがあります。あと、地下に入ると電波が消えます。これはドコモのローミングでも同じで、eSIMだからといって特別ではありません。
速度の実測値は、ウランバートル中心部で下り20Mbpsから40Mbps程度でした。動画は標準画質なら余裕で再生できます。高画質で観たいなら、ホテルのWi-Fiを使うほうが確実です。ちなみに、ホテルのWi-Fiが遅いときの逃げ道としてeSIMのテザリングがある、というのが本当の使い方です。
ゴビ砂漠でつながらない時間をどう過ごすか?
ゴビ砂漠に行くと、圏外の時間があります。これは本当です。特にバヤンザグ(炎の崖)からホストレー方面に向かう道中は、1時間以上つながらない区間があります。ツアーバスの運転手さんは「ここは電波がない」と教えてくれますが、その間の退屈しのぎを考えておかないと、車内が修羅場になります。
うちの場合は、事前にNetflixのダウンロード機能を使って、子供のiPadに「しまじろう」と「ポケモン」を保存しておきました。あとは、紙の地図を印刷していくといいですよ。子供に「今どこを走っているか」を指でなぞらせると、30分は持ちます。
圏外の時間があるからこそ、eSIMの価値は「つながるときに確実につながる」点にあります。観光地に着いて車を降りた瞬間、丘の上に上がると電波が戻ります。そこでLINEを送っておけば、家族とはぐれても安心です。
子供のiPadとSwitchはどうやってつなぐか?
モンゴルの移動時間は長い。特に冬場は路面が凍結するので、バスの速度は遅くなり、移動時間はさらに伸びます。子供たちが「つまらない」と言い出したとき、Switchのオンラインプレイをさせたい気持ちはわかります。ただし、オンライン対戦は通信が不安定だとストレスがたまるだけなので、おすすめしません。
IPadのストリーミング再生が現実的です。設定として、親のiPhoneをモバイルホットスポットにして、iPadをそこに接続します。このとき、iPad側で「機内モード」をオンにしてからWi-Fiだけを有効にしてください。これをやらないと、iPadが勝手にモバイルデータ通信を探して、圏外のままバッテリーを消耗します。
CellesimのeSIMはテザリング制限がないので、iPhoneをホットスポットにしたまま、iPadとSwitchの両方を同時に接続しても問題ありません。速度は落ちますが、標準画質の動画なら2台同時でも再生できます。
出発前に、子供のiPadで「設定」の「App Store」から自動アップデートをオフにしておく。空港で「あれ、アップデートが始まった」となると、データを勝手に食います。このひと手間で、1日1GBは節約できます。
年末年始のモンゴルで気をつけること
年末年始のモンゴルは、気温が氷点下20度から30度になります。スマホのバッテリーの減りが異常に速いので、モバイルバッテリーは必須です。そして、極寒の中でiPhoneを取り出すと、画面の応答が鈍くなります。これはeSIMでも物理SIMでも変わりません。
もうひとつ。年末年始は日本のツアー客が増えるので、ウランバートルのホテルは満室に近くなります。ホテルのWi-Fiは利用者が増えると速度が落ちます。特に朝の7時から9時は、全員が一斉にSNSをチェックする時間帯で、まともに動かないことがあります。この時間帯にテザリングが使えると、かなり快適です。
あと、これはモンゴルに限りませんが、年末年始は通信事業者側の障害も増えます。ドコモのローミングでつながらないとき、eSIMの別回線があれば「つながらない原因が自分の端末か、相手の網か」を切り分けられます。家族旅行でこの切り分けができるかどうかは、意外と大きいですよ。
事前にアプリを入れておくべきか?
これは私がFacebookグループで毎回言っていることですが、搭乗前にアプリを入れておくのは、データ節約のためではなく、搭乗後の時間を潰すためです。フライト中は機内Wi-Fiがなければ何もできません。だからこそ、ダウンロードが終わった状態で飛行機に乗り込むのが正解です。
具体的には、Googleマップのオフラインマップ(ウランバートル市内とゴビの観光ルート)、NetflixとDisney+の保存コンテンツ、あとは子供向けの「Toca Boca」系アプリを1つか2つ。これで機内と車内を乗り切ります。
CellesimのeSIMは、購入後にQRコードを受け取ってから設定しますが、この設定自体は出発前に済ませておけます。現地に着いてから「設定がうまくいかない」と焦るのが一番つらいので、羽田のWi-Fiがあるうちに、すべての端末で動作確認をしてください。iPhoneユーザーなら、物理SIMからeSIMへの切り替えチェックリストも参考になります。
モンゴルは広いです。移動時間は長いです。でも、通信の準備さえしっかりすれば、家族4人で楽しめる国です。データのことを考えずに、目の前の風景に集中してください。そのために、eSIMがあるのです。




